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#004:あなたもしてる?『猿の毛繕い会話』
tsunekichi→t、 kensho→k
1 / grooming(グルーミング)の効用
t:今日のテーマは、僕が名前をつけた現象なんですけど、
『サルの毛づくろい会話』っていうものについて ちょっとしゃべっていきたいなと思います。
k:はい。
t:サルの毛づくろいってまずわかります?
k:まあ、なんとなく。
t:なんか、サルとかが、 背中のノミとかフケは自分では取れないから、
仲間のサルに、そのフケとかを 取ってもらうっていうのが毛づくろいっていって。
自分ではできないような背中側の毛のメンテナンスを 他のサルにお願いするっていう行為で、
結構その、実利的な行為なんですね。
で、サルの研究者がサルを観察してて気づいたこと(があって)。
『明らかにシラミとかフケを完全に取り切ってるのに、
まだ毛づくろいやってんな、こいつら』っていうことに気づいて。
実は、なんかその、
これはグルーミングっていうとも言われるんですけど、
要はそのコミュニケーションになってるんじゃないかっていう説があって。
毛づくろいをすることによって、
サル同士の友好関係とかがもうすごく(よくなって)
不安やあせりとかをリラックスしてるんだとか。
なので、毛づくろいをすることによって、
コミュニケーションになってるよ、みたいな。
毛づくろいの目的はあくまで背中のメンテナンスにあるように思われてるけど、
実はコミュニケーションが目的なんだな、みたいなことを、
そういう結果が出ましたと。
ちょっと学んだわけですよ。
k:はいはいはい。
2 / コミュニケーションの目的は情報流通なのか
t:でですね、
僕ちょっと前なんですけど、
会社に弁当を持って行ったことがあったんですね。
k:はい。
t:で、上司に、
『マジ?手作りすごいじゃん。何、自分で作ったの?』って言われて。
僕は何て答えたかっていうと、
『いや、これなんか全然そんな作ってなくて』
『ご飯は全然冷凍ご飯だし
唐揚げの方はこれも冷凍食品だし、、』
みたいなことを言ってたら、
上司が『いや、なんかそういうことじゃないんだよ』って言われたんですよね。
k:はいはいはい、なるほど。
t:なんていうのかな。
本当に手作りじゃなかったとしても、
『手作りなの?』って言われたら、
『そうなんですよ、作ってるんですよ、そうなんだ』みたいな感じの、
会話の楽しさを追求してるのであって、
『手作りなの?』って聞いた時に、
『実際にそれが手作りかどうかはどうでもいいんだよね』みたいな話をしてたんですよね。
『だから(お前は)コミュニケーションがわかってない』みたいなこと言われたんですけど、
これだなと思ったんですよ。
だから、毛づくろいも一緒じゃないですか、
毛づくろいもメンテナンスが目的(に思える)
だから、背中が一定程度綺麗になったらもうそれで終わりに見えるんですけど、
そうじゃなくて、コミュニケーションが目的にあるから、
別に、背中が綺麗になろうとならまいと、
なんか毛づくろいをやる意味がある。
会話も別に、
その会話の目的が情報の正確なやり取りが主題にあるものと、
そうじゃないものがあるかなと思ってて。
僕は結構その毛づくろい会話が苦手だったんですよね。
だから、聞かれたことに対してなるべく答えようとしちゃう。
正確さを持って答えようとする。
割となんかそのコミュニケーションがうまくいってなかったなーみたいなのが、
最近の学びというかちょっと前に学んだんですね。
k:じゃあ今までの会話は結構Qに対してきっちりしたAを返しちゃう。
相手の裏を読むじゃないけど。
t:そうそうそうそう。
確かに毛づくろい会話は割とあるなと思って、
毛づくろい会話できてないことは割とあるなと思ったんですよね。
k:例えば?
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